2008年12月24日

CMSの構築費用とその構成要素

CMSを検討されている企業にとって、CMSの適正予算はいくらなのか?その積算方法はどのようにだされるのか? 導入時にもっとも気になるところでしょう。
1ページあたり1万円が相場とか、セミナーで公言されるプロデューサーもいますが、サイト規模が小さければ単価は高くなるでしょうし、 求めている機能・利用するソフトウエアによっても大きく変わるかと思います。
CMSはブログライクなものからエンタープライズ用途が備わっているものまであり、 軽トラと大型トレーラーを比較するようなもので同じ土俵に載せられない点はぜひともご理解いただきたいところです。

弊社では基本的にデザインを行いません(除くAJax等技術的難易度の高いもの)ので、 CMSの構築費の構成について書いてみたいと思います。

弊社の構築費用は、以下のように構成されます。 

  • データ定義
  • コンテンツテンプレート
  • エレメントテンプレート 自動生成
  • マスターテンプレート
  • 概要設計

までが開発費用です。
これ以外に、インストール費用、インストラクション費用、ソフトウエア保守費用、必要に応じて運用サポート費用が発生します。

まず開発費用の中身について説明します。
データ定義はデータの入力方法とXMLへ保存する形式を指定する作業です。
お客さまの作業の手順をヒアリングして、もっとも生産性のあがる入力画面を用意します。 バラされたテキスト間の関係やその利用形態に合わせて構成を決めていきます。個別ページのデザインがフィックスしてない段階で作業をしたり、 変更されることもあります。データ定義が完了すると、 XMLの形式に変更がなければ、 デザインに先行してデータの投入しても無駄な作業は発生しません。この点はXML型の強みのひとつと言えます。データ定義の仕方次第で、 生産性に大きな違いが出るので、スキルの差がもっとも端的に出るところのひとつともいえましょう。

次に、コンテンツテンプレートですが、 データ定義で指定された形式に従って入力されたデータを詳細ページ等に表示するためのテンプレートです。 CSSなど定義されたデザインも反映させます。

エレメントテンプレートは、ヘッダ、フッタ、パンくず、サイトマップ、メニューなど、 データの変更や追加削除に応じて内容が変わるものです。

自動生成は、トップページやカテゴリトップのインデックス作成など自動的に更新される部分、 商品管理システムの連動など他システムの連動などの開発です。

マスターテンプレートは、マスターテンプレート、エレメントテンプレート、自動生成コンテンツを利用して、 ページ全体の配置を行うテンプレートです。一般的にはトップページにもっとも多くの構成要素が入りますので、 トップページのデザイン要素配置と捉えていただいても良いかもしれません。 こちらもいろいろなバリエーションに対応できるよう作れるか腕の見せ所です。

各テンプレートは携帯用など端末によってコンテンツ要素が異なる場合には、複数のテンプレートが必要な場合もあります。
データ定義については、1ソースマルチユースの原則に則る前提の構築であれば、共通化が出来ますし、共通化すべきと考えます。

これら個々の作業全体を取りまとめるのが、概要設計となります。

続いて、その他の作業費です。
インストール費用はサーバにCMSやOSなどをインストールする作業です。環境によって作業量は大きく変わります。
インストラクション費用は、CMSの使い方をユーザーに説明する費用です。通常は1日から2日程度で行われます。
ソフトウエア保守費用は、CMSのコア部分と開発したテンプレート等に分かれ、年間契約でバグ等の修正等を行います。
運用サポート費用は、CMSを利用したサイト運用で問題が生じた時のサポート業務になります。

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2008年12月22日

タイムワープ(未来時間プレビュー)

「ワープ」というとすごそうですが、時間を飛ばしてある一定の日時になったらサイトがどう見えるか確認する機能です。

previewdate

左下に「タイムワープ」の表示エリアがあり、その右の上に青い太線があるボタンを押すと右にあるようなカレンダーが表示されます。
これで、日時を指定すると、以後ログインした状態でURLを叩くとすべてのコンテンツは指定した日時と認識して表示されたり、 見えなくなったりします。

2009年の1月1日にタイムワープすると、「謹賀新年」とトップページに表示されたり、 1月1日に公開日時設定がされたニュースが表示できるわけです。
12月いっぱいの公開期限を設定していたコンテンツは表示されなくなります。

この機能がないと、サーバの時計を変更したりしないと確認の手段がなく、 「1月1日に自社サイトがどのように見えるのか実際のURLでの確認なしでいきなり本番、トラぶったらごめんなさい」となってしまうのです。 FTPでファイルをアップするタイプや静的ページを吐くタイプのCMSでは、これらを確認することは出来ないのです。

エンタープライズサイトで必須の機能である点、ご理解いただけたでしょうか。

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2008年12月18日

Web標準とCMSのWYSIWYG

どこもかしこもWEB標準です。

アクセスビリティの向上とSEO対応のためにどこのウエブ制作会社もWEB標準を謳っています。
「サイトをつくるなら、WEB標準に則るべき」と声高に強調しています。

ところが、同じサイト構築なのにCMSになるとなぜか「WYSIWYG」が出てくるのです。
確かに簡単に見たままのものができるので、魅力あるのですが・・・・

これでは、WEB標準を理解している編集者でないとコンテンツを作れないことになってしまいます。

くどいようですが、OpenCmsからの提案はWYSIWYGではなく、「フォーム型の入力画面を使おう」です。 (もちろんOpenCmsでもWYSIWYGに対応はしてますが)

(画像はみ出て失礼します)
   xml  
WEB標準で作られたテンプレートに則って生成されたページはすべて自動的にWEB標準になるのです。
文字の大きさ、修飾など一切考える必要なく、だれが作っても完璧なWEB標準のページが出来上がります。
デザイン・ユーザービリティの統一感・品質の高いページ、いずれもが達成できます。

同じ作業をWYSIWYGでやることを考えてください。生産性の違いクオリティ維持の容易性は明らかです。

もちろんOpenCmsにも他のCMSと比較して遜色のないXML対応のWYSIWYGの画面もあります。 変更がほとんどなかったり同じタイプのページを作る必要ないのであれば、WYSIWYGのテンプレートを使って作業を行います。ただし、 WEB標準を理解した編集者が作業を行う必要があります。

テンプレートの作成には元になるページのデザインが必要です。つまり

  • デザイン作成
  • HTML、CSSコーディング
  • テンプレート作成
    の3つのステップを踏むのです。

汎用性の高いテンプレートの作成コストと、個別ページの作成コストを比較し、ケースバイケースで最適な手段を選ぶからなのです。 必要とあれば、WYSIWYGとXMLを組み合わせて部分的にWYSIWYGで編集を行える部分を残すこともあります。

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2008年12月17日

CMS導入とサイトの信頼性

大規模サイトになると、サイトの信頼性を担保するにはCMSだけでない知識が要求されます。
つい最近も誰でも知っている企業の月間億ページビューレベルサイトのリニューアルに伴うトラブルで、 1週間以上に渡りサイトがまともに表示できないことがありました。損失売上額が数億円ともいわれているようです。
yodo1 
このCMSを行った会社はサイト構築で実績があり、今回利用したCMSソフトについても豊富な経験があると謳っています。 CMSソフトやインフラも極めて信頼性の高いものを利用しているようです。サイトは以前より存在していたものですので、 CMS導入時のアクセスボリュームも十分把握していたはずです。にも関わらずこのようなことが起きるのは、 設計の悪さと事前のテスト不足と思われます。
CMSなどを用いてサイトをシステム的に運用するには、ウエブに関わる知識だけでなく、ネットワーク、 OSやミドルウエアに至るまでの知識が要求されます。これらの点を十分留意してサイトの運用実績とその評判を確認することが大事と思います。
もちろん、このサイトの不具合が構築会社にあったとは限りません。 ハードウエアやソフトウエアライセンスを絞った予算に起因するかもしれません。しかし、 結果として全体を仕切っている構築会社に責任があると見なされますので、コンサル要素も含めて知識ある人材が対応すべきだったのでしょう。

手前ミソですが弊社では、上記のサイトに劣らないアクセス数のあるサイトでもOpenCms導入以来、 一度もサイトが止まることなく運用しております。その間にはCMSのバージョンアップまで行っています。安定した運用を行うためには、 それ相応のコスト負担も発生しますが、オープンソースのCMSを利用した日本の実績としては他に例のないものを持っていると思います。

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グローバルサイト運用におけるCMS

グローバルサイトとは、世界中のユーザーをターゲットとした多言語化されたサイトです。利用者の端末言語を認識し、 対応言語があればその言語、なければ英語で代用してコンテンツを表示します。表示される内容はどの言語でも共通の内容になっています。 通常は各言語はその言語を利用している地域の編集者が作業を行います。

例えば、世界的な薬品会社バイエル薬品のサイトです。
http://www.bayer.com/en/Homepage.aspx
こちらのトップページから世界各地のページのサイトに飛ぶことができます。
サイトは共通のデザインで統一されどの言語に切り替えても違和感がありません。
ちなみにバイエル薬品は最近サイト増強に伴うFatwireのライセンス料に悲鳴を上げてOpenCmsに乗り換えをしたと聞いています。

グローバルサイトを運営するには、編集者も世界各地に散らばり、様々な言語で作業を行います。このため、 管理画面等も各言語に対応している必要があります。
どの言語でも必要なページについては、言語を簡単に切り替えて編集できるような仕組みがないと、対応言語不足などの事故の可能性もあります。
全文検索も各言語のページ内限定で行うなど細かい設定を行うことになります。
また、編集を行う各拠点には、現地の言語で対応できるサポート体制が必要になります。

このようにグローバルサイト運用には、多言語化されたソフトウエアと開発・サポート体制が必要なのです。

 

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CMSにおけるデータ投入考

CMSにデータを投入するには、いくつかの方法があります。

代表的なのは
wysiwyg 
いわゆるWYSIWYG型のインターフェースです。(画像クリックで拡大)

ワープロ的なインターフェースでテキストを整えてコンテンツを作成します。
画像や表も配置できます。
自由度も高く、とっつきやすくて分かりやすい。
ですが、データとデザインの分離は難しく、また、ここのテキストに意味づけをすることができません。
デザインの統一感やデータの転用などを意識しないで済む、規模の小さいサイト向けのものです。

一方
xml
私が強く薦めるのが、XML型のインターフェースです。(画像クリックで拡大)
実は上のWYSIWYGと同じコンテンツの入力画面です。
こんなにも違うということを理解していただくために用意しました。

デザインを完全に分離し、コンテンツに意味づけを行うことを前提としています。
表題や、注釈、絵解き、段落名、段落テキストなど、細かくフォームの中にテキストデータを入力します。
入力エリアは自由に増減ができ、入れ替えなどもAjaxでできます。
(余談ですが、この入力作業、始めてやる人には積み木を作るような感じでコンテンツが出来上がるので、すごく楽しいようです。)
実際の表示は、テンプレートによってデザイン化されます。
ルールに則った入力を強いられますので、自由度は制限されますが、デザインの統一感を図れるので、多人数で作業する企業サイト向きです。
表の作成等も同じデザインで作ることができます。

もちろん、XML型の中にWYSIWYGを入れるような組み合わせも可能ですので、 サイトのコンセプトにあわせて適切な入力画面を使うのが良いかと思います。

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2008年12月16日

CMS選定における重要な機能の個別説明

     利用者のスキルに合わせてコンテンツの作成手段が用意されている。
HTML
ソースレベルでコンテンツを作れる人からメール程度しかITリテラシーがない人まで、 様々なユーザがコンテンツの更新を行えるのが、CMSの特徴のひとつです。 ソースレベルでの編集、フォーム上でのデータ入力など様々な入力テンプレートを利用し、 データ投入者がストレスなく扱えることが必要です。

     W3C等のルールに乗っ取ったページが生成される。
今日、 ウエブサイトはウエブ標準と呼ばれる構造とデータを分離する事を前提としたルールで表現されるようになっています。 これによりアクセスビリティの向上やSEOが行えます。 CMSのテンプレート導入によりデータの投入のみで実現ができます。

     CMS利用前のコンテンツの移管作業が簡単に行える仕組みが用意されている。
既存コンテンツのヘッダ、 フッタ、パンくず、ナビゲーションなどページに付随する情報を切り離してCMSに投入することは、 CMS導入後のメンテナンス軽減に大きな影響があります。 これが出来ないと、新旧コンテンツを別管理で行う必要が生じ、生産性の向上が限定され、場合によっては悪化しかねません。 このため、CMSの導入時には移管コストの見積もりが重要なファクタになります。 移行の仕組みが充実していないとページ数が多いと開発費用も上回ることさえありますので、十分な注意が必要です。

     ページの更新に伴い、新着情報やメニュー等の内容を自動更新できる。
コンテンツを追加・ 修正すると、トップページ、カテゴリページ、サイトマップ等へ自動反映されなければCMSによる生産性や品質の向上には繋がりません。

     外部も含めたリンクチェック機能がある。
CMS
内のコンテンツのみならず、 外部のリンクもチェックすることでサイトの品質維持を図ることができます。

     SEO対策ができ自由にURLをつけられ、 動的にも静的なページを吐ける。
CMS
において、 URLが自由につけられないことは致命的です。 「?」等パラメータが付随しないページを生成し、静的にも動的にも出力できることはSEO上必須機能といえます。

     コンテンツ単位に公開日、公開終了日が設定でき、自動処理がされる
IR
用のコンテンツで特定の時間になるとテキストや画像を公開管理することは企業サイトでは必須といえます。 これらを手作業で行っていては、事故のリスクも伴い、企業の信頼性にも影響しかねません。

     将来時間のサイトプレビューができる。
コンテンツの公開日や終了日を設定することができても、 特定時間にサイトがどう見えるか確認が出来なければ生産性や品質の向上は望めません。

     複数の作業者が同時に作業を行えるよう排他制御の仕組みがある。
同じコンテンツを複数の人が作業を行うと、 変更が二重にされ、事故の原因になります。このためCMSでは、 一人の人が作業を行っていると他の人が作業を行おうとしても変更者情報を提示し、同時作業を防ぎます。さらに、 作業希望者から現在作業者に権限移譲依頼等も可能なものが一般的です。

     大勢の人たちが作業をする際のルール付けや伝達手段が用意されている。
編集者・ 公開権限者・アドミニストレータ・確認担当など、アカウントに様々な属性を持たせることで、 コンテンツの責任管理や品質向上を図ります。またそれらユーザー間で情報共有や伝達の仕組みに則り作業を行うのが一般的です。

     いつ誰がどのデータを作業し公開したかの履歴が残り、責任の所在がわかる。
コンテンツの変更や公開を誰が行ったかを把握できることは、 企業サイトにおける必須機能です。 ルールに基づいて作業を行いその履歴を残すことで事故のない品質の高いサイトを実現できます。

     更新履歴に基づいて、バージョン管理がされていつでもロールバックができる。
CMS
の様々な機能によりサイトの品質向上は図られますが、 どうしてもミスは起きます。その際に以下に短期間に復旧できるかは常用です。CMSにおいては、 公開ごとのバージョンを管理し、特定の日時に戻せることが一般的です。

     商品管理システムなど、他のシステムと連携が出来る手段が用意されている。
商品のカタログデータの更新にあわせてウエブサイトの更新を行うことはきわめて一般的です。 CMSで完結をしてしまい、 基幹システムとの連動ができないと運用の生産性が向上しません。また連動の際には、セキュリティ面での品質管理が重要です。

     クラスタリングができ、サイトや運用の規模拡張に対応できる。
サイト運営に携わる人数や頻度が多くなると、 1サーバだけでの運用では動作が緩慢になることがあります。クラスタリング等の機能によって、 複数のサーバでひとつのシステムを動かすことにより、 同時に大勢の編集者が作業をすることを実現できることは生産性の向上に重要です。

     CMS内もしくはDBでコンテンツのレプリケーションを行える仕組みが用意されている。
サイト運営に伴って増えるコンテンツのバックアップは非常に重要です。 携わる人数やコンテンツの量に比例してバックアップの頻度は上げる必要があります。レプリケーション等によって、 意識することなくコンテンツのバックアップを行えることは企業サイトでは必須機能の一つです。

     多言語対応が出来ている
グローバル展開をしている企業サイトにおいては、 日本語のみならず、英語など複数の言語に対応している必要があります。 それぞれの言語に対応したコンテンツを同じサイト構成の中に実現するためには、CMSの機能としても多言語対応が必要になります。 また、サイト運営も、日本だけでなく、現地スタッフが行う場合もあります。 このようなケースの場合に編集作業者の利用言語に合わせて、 ソフトウエアの言語が切り替わるような仕組みがないと生産性が大きく損なわれます。

     全文検索機能がある
大規模サイトにおいて利用者が求めているコンテンツをすばやく見つけるには、 全文検索機能や関連情報を表示する仕組みが必須です。
また、 外部の検索エンジンから流入した利用者にはLPOを行い専用のページを用意して満足度をあげるような工夫も重要です。
さらに会員ページ等を用意しているサイトにおいては、 利用者の権限に応じた検索結果を表示できる必要もあります。
ASP
の検索サービスでは実現が難しい様々な工夫を行うにはベースとなる全文検索の仕組みが欠かせません。

 

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こんなCMSを選んではいけない

以下にあげるものは、エンタープライズサイトで運用することを前提とした場合に、注意するべき内容です。 (サイト規模が小さい場合は必須要件ではありません)

 

1.ライセンス形態がサイト運用スタイルに合わない
CMS
の導入にあたり、 ターゲットサイトを決め順番に拡張していくことがあります。例えば
第一フェーズの自社サイトの作業が終わり次のグループ会社のフェーズに入った際に、 サイト数ライセンスのソフトウエアですと、ドメインを制限されることになってしまいます。
単独サイトのみであっても、 CPU数に応じてのライセンスですと、 サーバを増強するたびにライセンスが必要になり、場合によっては予算の関係からサイトの拡張をあきらめたり、 拡張方法を変更しては本末転倒になります。

2.データの転用ができない
企業がサイトを運用する以上、 対象となるコンテンツ利用者を増やすべきです。 その際に端末ごとにコンテンツの再投入が必要になるようなソフトウエアは選択すべきではないでしょう。

3.既存コンテンツの移管が手間
CMS
を導入する以上、 すべてのコンテンツ(ページ)はCMSで一元管理されるべきです。 これにより、ヘッダ、フッタなどのエレメントやデザインの変更を全ページに反映させることができます。また、 全文検索やLPOなども行えます。
ソフトによっては手作業によるコンテンツのコピー+編集が必要になることがあります。 酷い例ですと、バージョンアップさえできないようなものもあります。作業工数に大きく影響しますので、 重要なチェックポイントです。

4.未来時間のプレビューができない
コンテンツを完成させ、 公開日時を設定しても、指定時間にサイト全体がどう見えるのかを確認することが出来ないのは事故の元です。 プレビューの時間を指定することで、未来(場合によっては過去も)のサイトを確認できる機能は必須といえます。

5.コンテンツの履歴が残らない
誰がいつどのコンテンツを公開したか、 変更内容は何かなどを時系列に追えることによって責任あるサイトの更新が行えます。 また誤りを見つけたときにすぐに元のバージョンに戻すことが出来るロールバック機能も必須といえましょう。

6.クラスタリングやレプリケーションの機能がない
多くの編集者で作業をする際に必須のクラスタリング機能、 コンテンツの自動バックアップが行えるレプリケーション機能なども大規模サイト運用には必須の機能です。 CMSのバックアップを行っていなかったために、 サイトのコンテンツが拡散してしまったという、泣くに泣けない事も実際には起きているのです。 データのバックアップの体制については、十分留意してください。

 

 

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なんのためのCMS導入か

企業がCMSを導入する以上、 対投資効果を最大にする必要があります。得られるものとしては、サイトの生産性向上、品質向上です。 これにより企業のプレゼンスを上げ、売上増大や利益拡大に繋げます。 では具体的に生産性や品質向上はどの実現されるのでしょうか。

 

デザインとデータの分離

従来型のCMSを利用しないサイト運営はほとんどの場合、 デザインとデータが組み合っています。ページを作成後に様々なブラウザで正常に表示されるか確認するなど、 効率の悪い作業を行っています。
一方CMSを導入すれば、 データとデザインを分離し、一度デザインが決まれば、後はデータを流し込むだけで、 どのページも統一されたデザインで表現が可能です。HTML等の知識がない人でもW3Cに則り簡単にページの作成や更新が行えるようになります。 デザインの変更時もテンプレートを変更するだけで自動的にすべてのページに変更が反映されます。

 

コンテンツの再利用

デザインとデータの分離が前提ですが、新しい規格の端末(例えばi-phone) が出てきて専用のページを作る際もテンプレートの作成で全コンテンツが対応できます。ただし、 これを行えるようにするには各コンテンツを定義づけたXML型のコンテンツ管理を行う必要があります。

 

コンテンツの公開開始・公開終了の自動化・プレビュー

ページや画像など一つのコンテンツに付随する情報を指定時間に公開・終了することができます。また、 設定されたコンテンツがその時点でどのみえるのか、日時時刻を指定してプレビューする事ができ、 公開時に間違いが見つかって修正するようなミスの発生を防ぎます。

 

責任の所在の明確化、バージョン管理、コンテンツのバックアップ

システムとしてサイトを更新していくので、誰がいつどの作業を行ったかが明確になります。また変更履歴が残っているので、 間違って変更してもすぐに戻せます。さらにコンテンツはすべてDBに残っているので、 バックアップも不要になります。

 

リンク切れの回避

サイト内はもちろん、外部サイトへのリンクもチェックを自動化することで、「ページがみつかりません」などのトラブルを回避します。



基幹システムとの連動

商品データベースなどとCMSをつなぐことにより、 社内のみで利用していた情報を外部に提供することができるようになります。

 

サイト内の回遊率アップとLPO

CMSの導入がないサイトは、 ここのコンテンツは独立していて、ページ間の連携を取るのは難しい。CMSを導入することで、 コンテンツ間のつながりを管理し、関連ページの表示などサイト内回遊率のアップが可能です。 これはコンテンツをDBで管理し全文検索のエンジン等を利用して実現します。 サイト内検索はグーグルやヤフーなど無償のエンジンを使ったりするのはもっとも手早い手段です。しかし、 実際にサイト運営者の方々の話を聞くと汎用型では満たせないいろいろご要望があります。

例を挙げると

結果表示順を自由に設定したい
サイトの更新にあわせてすぐに検索結果を変えたい

複数のドメインを横断して検索させたい(グループ企業も含めた検索など)

目的別に検索方法をいくつか用意したい(特定エリアのPDFファイルだけ対象の検索など)

会員サイトの中も検索させたい(非会員には検索させない)

サムネイルを表示したい

タグ検索をさせたい

関連ページを表示したい

検索エンジンからのLPOを行いたい

公開前のコンテンツを含めた検索を試したい

などなどです。

全文検索対応のCMSを導入することで、 以上に上げた機能を実現し、結果として利用者の満足度の高いサイトが実現できるのです。

 

携帯対応など多端末対応

最近は企業のサイトも携帯用のページを作りたいというニーズが増えてきています。携帯は端末やキャリアによって、 表示できるサイズや画像サイズ、文字コードが違ったりしてなかなか厄介です。出力テンプレートでキャリア・ 機種の違いを吸収させるのはもちろんなのですが、その前にデータ投入をPC用と携帯用で分けなくて済むような入力の仕組みを用意したいものです。 当然画像についてもPC用と携帯用では、 画角やファイルサイズの制限等がありますので、CMS内に画像のリサイズ機能などが必要になります。

 

 

CMSは最初の設計が命

HTMLベースの単純なCMSであれば、 ページ間の連携やデータの転用も限定されるので、それほど問題になりませんが、XMLベースであれば、 データの定義方法が後々のサイトのリニューアルやデータ転用に大きく影響を与えます。設計がきちっとされていないと、 テンプレート数の増大を招き、管理が難しくなります。

 

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CMS(Content Management System)はどう選ぶか(3.間違った常識編)

CMS選びで陥りがちな失敗としては、 以下のようなものがあります。

 

1.      機能比較表で選ぶ
雑誌等にある機能の○×表を元に○の数で優劣を判断する。
サイトの用途や目的、 規模、自社の運用環境によって必要性や重要性は異なってきます。車を選ぶときにスポーツカーとトラックを同じ表で選べないのと同じで、 自社にとってどの機能が重要なのか重み付けをした上で判断することが重要です。

2.      見た目、分かりやすさで選ぶ (MSオフィスファイル対応とか)
とっつきやすさや分かりやすさを否定するものではありませんが、 長期に渡って使っていくソフトウエアで重要なのは生産性や実用度です。
本来の重要度とは別の視点で飛びつくと、 生産性があがらないことになります。
たとえば、
WYSIWYG
画面で何でも出来るものがあっても、 CMS本来の機能としてあるべきデザインとデータの分離に則しません。
画像をドラッグアンドドロップで貼ったり、 Excelからコピーペーストでデータを貼り付けられてもCSSやデザインポリシーとの整合性がなければ全く意味のない作業になってしまいます。 例えばExcelで価格の情報として意味づけられている価格の情報が、 ただの文字情報になります。これらを踏まえると、ローエンドのニーズを除き、データのデザインはCMSで行い、 データのみオフィス等から流し込むのが実情に則していると言えます。
一時的作業の軽減があっても後々帳尻あわせのための作業を行うことになるような機能は敢えて使わない決断も重要です。

3.      旧コンテンツの扱いを重要視しない
CMS
導入前のコンテンツをCMS導入後どう扱うかは、 見逃しがちですが、非常に重要な要素です。サイト内検索やLPOを考えると、 ページをCMS管理下におくだけでなく、 ヘッダやフッタなどエレメント情報を剥ぎ取り、サイトのデザインに柔軟に対応できるようにするべきです。ばらばらの状態のままですと、 管理が二重化し、データの更新も煩雑になります。
CMS
によっては、 手作業での対応しかできない、出来ても部分的だけなど、過去コンテンツの取り込みに多大なコストや時間が掛かるものがあります。 見積もり時にこの点を見逃すと当初の予算を大幅に上回るなどトラブルの原因になるので、 移管で達成される内容とコストを十分に比較検討するようにしましょう。

4.      ワークフローCMS内で完結させる
集団で更新作業を行う場合、 企画担当、編集担当、公開権限、システム管理者など様々な役割がありワークフローは絶対必要なものです。ただ、 ページ1枚を作るのにも、 ラフな企画案から始まって公開まで、すべての作業をCMSの中で完結するわけではありません。 これら作業を一貫したワークフローで行う必要があります。
また、 今までメールやグループウエアで行っていた社内稟議ルールを否定してCMSのワークフローに切り替えるには相当な覚悟が必要です。
現場レベルでの実情は、 CMSのワークフローを利用しているケースは3分の1以下といわれています。 それもカスタマイズをしたりする例がほとんどのようです。
弊社でもワークフローのカスタマイズのご要望は数多くいただきます。 しかしながらご説明させていただき、実務を再検証していただくと、方針が変わるケースがほとんどです。 弊社ではお客様にプロジェクト管理ツールを提供し、アイデアの段階から公開までを一元のワークフローで行えるようにしております。

5.      良いソフトを選べばどこが作っても同じ
CMS
も他のソリューションと同様に最初の設計が非常に重要です。 設計の優劣でテンプレート数も変わってきます。テンプレート数が増えると管理が複雑になるので、 一般的に設計が優れているほうがテンプレート数も少なくて済みます。開発コストだけでなく、編集作業の生産性も大きく変わるので、 十分な判断をすべきです。一度踏み外したシステムを正常化させるには、多大な負担と時間がかかります。
社内に開発スタッフを抱えていても、 初期の段階では経験が豊かなところに任せるのが事故リスクも含めトータルコストの点で優位です。

6.      導入まで時間がかかる
CMS
の導入でもっとも時間がかかるのは社内で意見が分かれるデザイン部です。 デザインとデータを分離することで、データ投入を先行させることも可能です。通常CMSの開発は1〜2ヶ月程度で終えられます。 プレビュー機能が充実していれば、デザインの試行錯誤を行いながらコンテンツ投入を平行して行い、 最終的にデザインがフィックスした段階ですべてのページに反映させることが可能です。

7.      社内だけでRFPを作成
RFP
はたたき台を作り、 それをベースにいくつかのベンダーからプレゼンを受け最終RFPを固めるべきです。 経験がある場合を除き、複数のプロの意見を聞き、自社における機能の重み付けをした上での判断を強くお勧めします。 疑問が残っていればスケジュールを見直しても、先に問題を解決することがCMS導入成功へ繋がります。

8.      XMLは出力機能で十分
CMS
にはXML対応を謳っているソフトがいくつかあります。 HTMLXMLの違いは何でしょうか?
例えば商品名、 価格、サイズ、重さの情報があるページがあるとします。


商品が3つ並んだ表

商品名 価格 サイズ (縦横高さ 単位mm)  重さ(g)
商品A \5,800 30x40x10 60
商品B \5,200 28x44x20 55
商品C \4,500 35x40x18 66


これの2行目をHTMLで表現する場合には、
<td>
商品A</td>
<td>
\5,800</td>
<td>
30x40x10</td>
<td>
60</td>
のように記述され、 それぞれのデータに意味づけがされていません。
一方XMLであれば、 2行目は
<name>
商品A</name>
<price>5800</price>
<length>30</length>
<width>40>/width>
<high>10</high>
<weight>60</weight>
と記載し、 それぞれのデータに意味づけが行えます。
これによって、 たとえば「サイズの情報での検索できる機能を追加したい」「携帯用のページを作りたいが、 その際には縦横高さのサイズ情報は別項目で記載したい」などにも簡単に対応できるのです。これは表データだけの話ではありません。 ニュース記事でも「タイトル」「見出し」「概要」「引用元」「記者名」「日付」「写真のえとき」「写真の撮影者」 などの情報をXMLで入力することで再利用が容易になります。
つまり最初のデータの入力の仕方次第で、 データの転用の容易さに大きな違いがでてくるのです。したがって、データの投入はできるだけXMLベースで入力すべきです。 XMLで投入されたデータをHTMLFlashとして出力するのは容易ですので。

 

 

 

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